2023年1月号(219号)
特集|火のある暮らし
4 couleur(山形市)
人々を魅了する火のチカラ
いまも昔も「火を囲む」という行為が変わらずに存在しているのには、火が人間の営みの原点であること、何らかの癒し効果があるからではないかと科学的に検証されている。かつてキャンプのオマケ的立ち位置だった焚き火が、いまやひとつの目的として親しまれ、人々の交流のきっかけとなっていることからも、そのパワーを感じずにはいられない。
いざ、魅力を探るべくアウトドアのプロの元へ
「火に風を送り込んでいると、生き物みたいに姿形が変化するんです。だからずっと見ていて飽きないのかも」と焚き火の魅力を語るのは、山形市桜田にあるアウトドアショップ『4 couleur(キャトルクルール)』の神尾裕樹店長。今回はキャンパー御用達ブランド、スノーピークのキャンプギアを中心に扱う店舗の敷地内で、いま改めて知りたい焚き火の着火から消火までのノウハウを教えていただいた。
暖をとったり眺めたり愉しみかたはいろいろ
「キャンプファイヤーのような勢いのある火を体感するのも良いですし、燃えた薪を2本くらい並べて、落ち着いた火をただぼーっと眺める、しんみりとした愉しみかたもおすすめです。じっくり炭化させてから上に網を敷けばBBQもできます。完全に消火するまでは時間がかかるので、後片付けの時間も考慮しながら余裕を持って薪をくべましょう。マナーを守りつつ、自分の焚き火スタイルを見つけてみてください」と神尾店長。じんわりと沁みる暖かさや、ずっと見ていたくなるような炎の揺らぎは、焚き火の醍醐味そのもの。ぜひ火と向き合って心がほぐれる瞬間を味わってみて欲しい。
癒しの焚き火、点けるから消すまで。
大前提として、キャンプやバーベキューに行けばどこでも焚き火ができるわけではない。焚き火そのものが禁止されている場合は言うまでもなく、焚き火が可能な場合でも、直火(地面に薪を置いて直接火をつけること)が可能な場合と「焚火台」がないとできない場合がある。なお、日本におけるアウトドアフィールドのほとんどでは直火が禁止されており、地表を守りながら焚火を楽しむためのギアである焚火台の使用は、いまや常識といえる。それらを心得たうえで、近年のキャンプブームで火がついたこのアクティビティのハウツーについて、神尾店長が教えてくれた内容を下記にまとめてみた。
gatta! 2023年1月号
特集|火のある暮らし。
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